LIBRARY ハミガキ文庫

HAMIGAKI BUNNKO 01 / 女性のためのハミガキセミナー

VOL.10 歯磨き粉の歴史はなんと3500年前から!?
(Stuffling story)

人類最古の歯磨き粉はエジプトに、お釈迦様も歯磨き推奨

今回のハミガキセミナーは歯磨き粉のウンチク話をご紹介します。

私たち人類が歯を磨くようになったのは、1万年くらい前からであろうといわれています。世界で最も古い歯磨き剤は、紀元前1500年以上前の古代エジプトの記録にその処方がみられます。
また古代インドでは、伝承医学書「アーユルヴェーダ」に、歯磨き剤や歯ブラシに用いる木の種類などが、詳しく書かれており、紀元前6世紀頃、お釈迦さまも歯を磨くことを奨励したといわれます。

日本に歯磨きが来たのは中国から、
最初の歯磨き剤は塩!?

歯を磨く木「歯木」が、中国を経て、仏教とともに日本に伝わり、後に房楊枝(木の先端をくだいてブラシ状にじたもの)や爪楊枝になりました。
時代劇や歴史小説などで登場するように日本での昔の歯磨き剤は塩だったようですが、歯磨き剤として商品化されたのは、江戸時代初期(1643年)に「丁字屋歯磨」が最初で、龍脳、丁字、塩、房州砂、貝殻粉末などを混ぜた粉状の歯磨き剤だとされています。

水歯磨きから練り歯磨き、粉歯磨きそして今の歯磨き粉へ

明治時代になり近代化が進むに合わせて歯磨き剤も様々な変化が始まり、水歯磨き剤が明治11年に、練り歯磨き剤は明治21年に開発されました。これは福原商店(現在の「資生堂」の前身)が作ったものですが、当時はチューブ容器に入っていませんでした。明治29年にはライオン歯磨が、明治43年にクラブ歯磨が発売され、練り歯磨き剤は、明治44年にライオンがはじめてチューブ入りの練歯磨き剤を発売しました。
しかし、この時代は袋入りの粉歯磨き剤が主流で、大正14年(1925年)に壽屋(現在の「サントリー」の前身)が発売した「スモカ歯磨」は潤製丸缶入り高級粉歯磨き剤として注目を集めました。タバコ屋を中心に販売され、ヤニを取り除く、喫煙者のための歯磨き剤スモカとして爆発的な売り上げを記録しました。
以来、歯磨き剤は、剤形、機能、効能・効果、品質等の改良が業界全体の弛まぬ努力で積み重ねられてきました。
ことに昭和時代になってからの歯磨き剤の多くは、科学的な有効性の評価デー夕を基に、口腔保健剤としての役割を果たし、私たちのお口の健康を守るために必要不可欠なアイテムとなりました(※)。
古代エジプトから始まった歯磨き粉の歴史は、21世紀に相応しい形に進化し、さらに次の世代のための研究開発も日々、取り組まれています。

※ 厚生労働省の2016年歯科疾患実態調査によると、1歳以上の人では、毎日歯を磨く人の割合は95.3%です。今日では歯磨きの普及が問われる時代ではなく、歯の疾患を予防するための歯磨きの質が問われる時代になっています。