LIBRARY ハミガキ文庫

HAMIGAKI BUNNKO 01 / 大人のためのハミガキセミナー

VOL.08 歯磨きは健康を守る!?

歯磨きと人の身体の密接な関係?

歯磨きと人の身体の密接な関係?

歯磨きは単にお口のケアにとどまらず、実は人の身体全体への影響が大きいことをご存じでしょうか。

一見関係がないように思いますが、頭からお腹、血管と私たちの大切な部位の健康に関わっています。
そして内面(心理面)にも影響を及ぼすこともあります。
今回は私たちの身体と歯磨きの関係をご紹介します。

身体の各部位への影響

胃腸…歯の代表的な役割である噛むことは、食べ物を唾液に含まれる消化酵素と混ぜ合わせて消化、吸収を手助けします。食べ物を消化しやすい状態で胃腸に届けることで、胃腸の負担を軽くします。
むし歯や歯周病のせいで、しっかり噛むことができないと、胃腸に過度な負担を強いることになってしまいます。

脳…食べ物を噛むと脳への血流が促され、脳を活性化すると言われています。集中力を必要とするアスリートが競技中によくガムを噛むのもこのためです。
また、良く噛むことで、脳の満腹中枢に働いて食べ過ぎを抑え、メタボ(肥満)予防にもつながります。
健康な歯でないと噛むことがしっかり出来ずに脳の活性化も促すことが難しくなってしまいます。

骨…歯はあごの骨に支えられています。歯を失うと、その歯を支えていた部分が「不必要な骨」となり、時間とともに収縮することがわかっています。
あごの骨が収縮するとその部分が骨折しやすくなったり、年齢以上に老けて見えたり、発語にも影響がでるなど様々な支障をきたすようになります。

血管…心筋梗塞や脳梗塞につながる動脈硬化は血管が詰まって起こりますが、その詰まった血管の部分を調べると、歯周病菌が見つかることがあります。
歯ぐきの炎症がひどい人(歯周病の症状が重い)ほど、その傾向は高くなります。
歯周病菌が歯ぐきなどの血管から侵入し、固まって動脈を詰まらせる原因のひとつになっている可能性が考えられます。

健康な歯と歯ぐきが動脈硬化の予防にも大きなポイントになっています。
ココロへの影響

ココロへの影響

健康な歯を失ってしまうと食事を自由に楽しめなくなったり、自分の笑顔に自信がなくなり気持ちが落ち込んだり、また発語があいまいになって、結果的に人とのコミュニケーションを楽しめなくなる一因にもなってしまいます。

このように、歯と身体の各部位とは様々な関わりがあります。つまり、歯の健康を考えることはむし歯や歯周病の予防といった「歯の健康」だけではなく、「私たちの身体全体の健康」でもあるのです。
もともとは、デンタルプラーク(細菌の集団、歯垢)が歯に付着することから始まっています。ですから健康な生活をおくるために歯磨き・お口のケアをしっかりと行いましょう。